午前中、国登録有形文化財に指定されている鮫島博家住宅の腕木門修理門工事見学会(主催:南さつま市教育委員会 生涯学習課・かせだ麓まちなみ保存会準備会)が開催され参加してまいりました。
前回の宮内家土蔵につづいての重伝建地区の保存対象での見学会であり、準備会の方や近くの住民などが集まり修理工事の状況を実際触れたりしながら確認いたしました。こういった工事途中の状態を説明を受けながら見たり触れる体験は貴重なものであり、見方も違ってきます。この腕木門修理工事は、なんと約270のパーツに分解され組み立てられているそうです。今後もこういった機会を多く開催してほしいと願っております。
また見学会終了後には鮫島博家住宅で加世田麓に関する勉強会も開催され、そのまま参加できたのでいつもより多くの参加者があり、なかなか後日とか別日に集まり開催すれば参加者は少ないと踏んでおりましたので、思惑とおりでありました。内容は初参加の方などをメインにした制度説明などが中心でありましたが、今後もこういった取組をつづけていく先に、まちなみ保存会が出来たり、新たな機運の高まりに繋げていかなければと思うところでありました。
※鮫島博家住宅腕木門工事に関するデータは以下になります
施設概要:親柱間芯寸法2,000mm、親柱脇柱間芯寸法895mm、高さ3、280mm
●柱 親柱240×105mm、脇柱100×100mm
●屋根 大・小屋根で構成され、それぞれの屋根を腕木で支えられている。屋根には照りが見られる。
●控柱 親柱を直接支えるよう、礎石の上二に傾斜の形状で取り付けられている。
●意匠的要素 冠木上部の格子、破風板、屋根の照り、壁板など細かな細工が施されている。
●使用材料 主要構造部はイヌマキ、造作部分には赤タブ、板材はセンダン、杉が主に用いられている。
●その他 解体の際には、墨や木挽き跡が確認された。