急増する感染者「みなし陽性」29日導入

鹿児島県内でも新型コロナウイルス感染の爆発的な拡大が続き、重症患者が急増しています。

直近1週間の人口10万人当たりの感染者数は1902.53人と全国都道府県で最多となりました。

医療従事者の欠勤も相次ぐ中、重症者に対応するには通常より多くの人員が必要になるので、現場は「医療崩壊寸前。持病のない若い世代でも重症化する人が増えている。せめて感染者数が頭打ちになるまでは感染リスクのある行動を控えて」と訴えられております。

そんななか昨日、鹿児島県の塩田知事は緊急会見を開き「強い警戒感を持って健康や命を守る行動を」と県民へメッセージを出しました。新型コロナ診療・検査機関の負担軽減のため、検査せずに医師の判断で陽性とみなす運用を29日から導入すると明らかにしました。

※この「みなし陽性」は、陽性者の同居者に症状があった場合、診療・検査機関の医師が対面やオンラインによる診察のみで陽性と判断するもの。厚生労働省は1月に、都道府県などの感染状況に応じて導入を認める通知を出していた。

会見では早期ワクチン接種の検討も呼びかけられておりますが、国内の人口当たりのワクチン接種状況は、1回目接種済み82.2%、2回目接種済み81.0%、3回目接種済み64.0%と発表されており、思ったより進んでいないようです。ワクチン接種には、それぞれの考えがありますが、今後状況を踏まえての検討も必要となってくるのではと思います。

鹿児島県では、経済社会活動を行うに当たり必要な方や感染拡大傾向時に感染不安を感じる県民の方を対象に、新型コロナウイルスの検査を無料で受けられる「PCR等検査無料化事業等」を実施しています。県内264カ所(22日時点)で実施中のこの「感染拡大傾向時の一般検査事業」に伴う検査を9月末まで1ヶ月間延長を発表しております。※「ワクチン検査パッケージ・対象者全員検査等定着促進事業」に伴う検査は2022年8月31日(水)まで。

【対象】感染不安を感じる鹿児島県にお住まいの方
※個人が対象。学校や会社などからの指示によって受ける検査は対象になりません。

以下に該当する方は対象外となります

〇発熱など風邪の症状がある
〇保健所から濃厚接触者に該当すると判断されている
〇保健所が実施する検査を受けることになっている

~南さつま市での無料検査実施会場~

▼加藤小児科内科▼アイン薬局 加世田店▼海浜薬局▼加世田しんあい薬局▼ほんまち薬局

※22日現在「南さつま調剤薬局」での検査受付が一時休止になりました。再開は8月29日(月)予定です。

※各会場によりドライブスルー検査など違いますので、詳細のご確認が必要です。

以下に、8月22日の緊急会見の知事メッセージ要旨を貼りつけます。

●新規感染者数が増加傾向で非常に高い水準。特に高齢者の感染者が増え、病床使用率も高い水準。

●医療機関への負荷が一段と高まっている。この状況が続くと、医療サービスが十分に提供できない可能性。

●医療機関の適正受診を。軽い症状の人は平日・日中に受診し、検査目的の受診は控え、療養解除時の検査証明を求めないでほしい。

●救急車を呼ぶか迷う時は、受診・相談センターへ電話を

●小児の急な病気は「#8000」に電話を

●お盆の移動が増え、感染が増えていると思われる。最大級の警戒感で基本的な感染対策を。

●一律の行動制限は考えていないが、高齢者には感染リスクの高い行動は控えてほしい。

●警戒基準のレベル3への引き上げで具体的に決まっていることはない。専門家の意見を踏まえ総合的に判断したい。

●今月31日に期限を迎えるBA.5対策強化宣言の期限延長の判断は直前になるかと思う。

●3回目の接種率は若年層で低い。高齢者や子どもを守るために積極的な接種の検討を。

●高齢者・基礎疾患・妊娠中の人は感染リスクの高い行動を控える、ワクチンの4回目接種、無料PCR検査の活用、マスク会食を。

●9月初旬から抗原検査キットを高齢者施設などに配布。

●保健所の健康観察業務が負担になっていることから、8月29日に「コロナ・フォローアップセンター鹿児島」を開設し、自宅療養者の健康観察などを実施。

●BA.5対策強化宣言後も感染拡大し、十分な効果が目に見える形で出ていない。県民には改めて感染拡大の状況や医療提供体制のひっ迫を知ってもらい、協力をお願いしたい。

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