南さつま市議会の各委員会でも、様々な行政課題を解決するための調査・研究を目的とし、行政調査研修を行っており、私たち総務文教常任委員会では、10月21日から23日まで、スマートシティ会津若松の取り組みなどの調査を行いました。
以下が調査項目になります。
調査事項①スマートシティの取り組みの全体像について、AiCTコンソーシアムの取り組みの全体像について、教育領域の取り組みについて(福島県会津若松市)
調査事項②文化芸術の推進等について(福島県白河市)
スマートシティ会津若松とは、ICTや環境技術などを、健康や福祉、教育、防災、さらにはエネルギー、交通、環境といった生活を取り巻く様々な分野で活用し、将来へ向け持続力と回復力のある力強い地域社会と、安心して快適に暮らすことのできるまちづくりを進めていくものであり、これらの多様な取組の総称のことであり、東日本大震災からの復興を契機に、2011年8月に福島県会津若松市を拠点に会津若松市、会津大学、アクセンチュアをはじめ地元企業の産官学連携プロジェクトとしてスタートいたしました。
特に令和4年度からは、「スマートシティ会津若松」の発展・深化に向けて、国のデジタル田園都市国家構想交付金を活用し、データ連携基盤を通じた様々な分野のデジタルサービスの提供も進められております。
重要視しているのが、地域活力の向上による地域経済の活性化、市民生活の利便性向上による安心して快適に生活できるまちづくり、市民との情報共有の促進による「まちの見える化」の実現の3つの視点であり、こういったことを念頭に、人口減少、地域活力の低下という課題に正面から向き合い、取り組まれているようです。
現在、日本のトップランナーである会津モデルの展開と、今後10年間を目標にスーパーシティへのステージアップの実現を目指し、推進していく運用法人として、令和3年6月に設立された(一社)AiCTコンソーシアムは、説明を受けた場所でもあるスマートシティAiCT(説明は別棟でありましたが)の入居企業、地元の企業、首都圏等大企業、団体など約95社の会員により構成され、各企業の枠を超えた取組を実践、会津地域でスマートシティを推進し、地域DXの実現を目指すスマートシティプロジェクトの実施主体とのことで、その概要や取組の一部について学んできました。
人口約11万人の会津若松市が、今日の様なスマートシティ推進に取組んでいる背景には、1967年に富士通半導体工場が設立されたこと、1993年にICT専門の大学である会津大学が開学したことがあり、またアクセンチュア株式会社との協力連携がなされたことが大きな推進の要因であると思います。
このアクセンチュアが提供する都市OS(都市インフラを支えるソフトウェア基盤)は2015年に初めて会津若松市で導入され、今年度には28自治体・地域で運用されるようで、今後もスマートシティに取り組む各自治体などとの連携もなされてくるものと思います。
本市でも少子高齢社会の将来を考えれば、出来るだけ早くこのような取り組みをすることが、便利で快適な暮らしに近づけることに繋がると思います。
いきなり会津若松市のようにいくわけではありませんが、例えば取り組みやすい分野から検討実施していくなど、今後を見据え本市に合った取り組みを考えていく必要があると思いました。
白河市では、まちなか芸術文化そして様々な交流の拠点でもある「白河文化交流館コミネス」の小ホールの舞台上で、行政調査に関する説明を受けたことにまず驚きました。
広大な駐車場整備なども含め総工費で約100億円(建築本体では約89億円)と、大変立派な施設であり最多1104席そして高い音響性能を持つ多機能ホールの大ホールなども案内いただき、正に「創造と交流が奏でる感動の舞台」と感じたところでした。
「白河アートだるま」や「白河狛犬めぐり」、「芭蕉白河の関 俳句賞」などの取り組みや、まちなか音楽祭も毎年開催されており、市民への芸術文化振興が継続されながら浸透してきているように感じました。
文化芸術は、人々に楽しさや感動、精神的な安らぎや生きる喜びをもたらし人生を豊かにするものであり、今後の地域社会でも必要であることを再認識いたしました。
他にも、自主研修として都内のアンテナショップかごしま遊楽館へ行き、本県の特産品や農産物などの販売状況や観光情報状況などについての調査などもいたしました。
スマートシティや芸術文化など今回調査し感じたことなども、今後の取り組みに活かしながら活動していきます。
※今回の行政調査の詳細など、何かありましたら資料などもありますので遠慮なく私へお問い合わせください。