今朝の新聞記事の「日本、最強旅券から陥落」はショックでした。要因として、これまでビザが必要のなかった国が事前取得の方式に変更したことなどが挙げられており、そういう事情であっても自転車旅をしてきた者としては正直残念であります。
日本の旅券(パスポート)は2018年から、査証(ビザ)なしで渡航できる国・地域の数が最も多く最強旅券とされていましたが、コンサルタント会社「ヘンリー・アンド・パートナーズ」が18日に発表した2023年の最新版では前年より4減の189で日本は3位に後退したとのこと。
以下1位から3位までの結果です。
【全227の国・地域のうちビザなしで渡航できる数の多さ】
1位は192で、シンガポール
2位は190で、ドイツ、イタリア、スペイン
3位は189で、日本、オーストラリア、フィンランド、フランス、ルクセンブルク、韓国、スウェーデン
ただ、最下位アフガニスタンは27の国・地域であるなど、旅行の自由度が向上しているなかで、「移動を巡る格差がかつてないほど広がっている」ことが指摘されていることが気になります。
気軽に多くの方が海外旅行が出来るようになったと感じていても、世界全体で見れば事前取得ビザなしで海外渡航できるのは一部の国の一部の国民たちなのだと感じます。
私も、日本に生まれ両親に育ててもらい会社にも入社でき自分でも生活でき、しかも世界自転車旅で数多の国々を訪問できましたので、他から見れば恵まれているはずで、経済的貧困国を自転車旅したときも、経済、環境、教育、インフラ、医療など改めて日本の豊かさを感じ考えさせられたものです。
「日本は他の国より恵まれている」抱いた思いは失っておりませんが、その豊かさの中で暮らしていくうち、やがてそれは薄れてはいき「日本は以前より生きにくい国になってきた」正直今はそう感じております。
他より変わっている私だから、生きにくく感じているだけなのでしょうか?数多のメディアニュースや日本の端っこでの生活から私が勝手にそう感じているだけなら良いのですが。
ただやはり、手が差し伸べられない貧困、教育や経済的な格差、自殺者増加などの社会問題が複雑に多様化しながら拡大していきそうで、なんとか食い止めていく方向へ持っていかなければ、私たちの生活はもっと様々な苦しみのなかで営われることになるのではと危惧しております。
ですので、私も微力ながら力を尽くしていかなければと手元のパスポートを見ながらそう感じております。
(※余談ですが本当はもう1冊パスポートがあり、それは自転車旅の途中、トルコとイランの国境付近の濁流災害紛失し今もトルコ東部の大地に眠ったままのはずです)