令和5年度第1回南さつま市議会(定例会)の最終本会議が開会され、総務文教委員長、産業厚生委員長、予算特別委員長の報告、審査された議案や陳情についての質疑、討論、表決が行われました。
私は、「令和4年陳情第11号 川内原発の20年延長運転期間に関する陳情書」と「議案第33号 令和5年度南さつま市一般会計予算」について討論いたしました。(令和4年陳情第13号 市周辺部に居住する子育て世代や若者に対する住宅家賃補助について は、討論文を用意しておりましたが、討論いたしませんでした)
以下になります。
◆令和4年陳情第11号 川内原発の20年延長運転期間に関する陳情書
●不採択の立場で討論
原発はひとたび事故が起これば、被害は甚大で、東日本大震災から12年経った今でも、廃炉の道筋は不透明であること、高レベル放射性廃棄物の最終処分という、避けて通れない大きな課題など、長期に渡り放射能汚染に関連した様々な不安をもたらします。さらに原発は、攻撃されるリスクも考えれば、最終的に危険性はなくなりません。しかし現実的に考えれば、今すぐ停止するわけにいかず、出来るだけ早く、有事の標的や、重大事故のリスクにおびえながらのせいかつからの脱却、再生可能エネルギーで暮らせる、原発に頼らない社会実現へ向け、戦略的な節電対策を、段階的に実施しながら、まず40年を超えるような原発が、運転延長しないで済む方向へ、国主導で、早急に取組むべきと考えます。ただ、かつて原発を推進する電力会社に席を置いていた身であり、老朽化した原発は使用すべきでないと考えておりますが、高経年化した原発がすべて老朽化で廃炉とも考えておりません。そして、その20年運転延長の認可判断は、中立性・独立性・透明性が確保される原子力規制委員会により、新規制基準に沿って行われるもので、そこには現在おこなわれている、県の原子力専門委員会の分科会による技術的・科学的な検証結果なども、県から認可判断前に国などに伝えられる流れになっております。そういうことを考えれば、市議会が、国や県へ原発40年運転期間を守る意見書を提出することに妥当性はないと判断します。よって、脱原発の未来を望みながら、原発最大限活用の流れに危惧しておりますが、本陳情は不採択すべきと考えます。
◆議案第33号 令和5年度南さつま市一般会計予算
●賛成の立場で討論
大型事業等により、市債高は増加見込みでありますが、基金残高は、令和3年度末の水準が保持できる見込みであることや、人件費、扶助費は増えたものの、構成比では公債費を含め、義務的経費が減であることは、評価すべきと考えます。今後、withコロナ、コロナ後の経済を回していくのに必要である、観光を中心とした取組や商工振興の予算編成には、不満は残りますが、少子高齢化社会の将来に備え、新たな都市づくり計画に取組むなど、未来の市民生活を考えた新規事業の展開は、評価するものと考えます。今後、様々な事業が、意欲的に取組まれることを期待しまして、賛成の討論といたします。