午後から、鹿児島県と一般財団法人地方自治研究機構の主催による令和4年度自治振興セミナーが鹿児島市の自治会館で開催され、ライブ配信での受講をいたしました。
人口減少時代における自治体経営(東京都立大学大学院法学政治学研究科教授 伊藤正次 氏)
我が国の地域社会が直面する危機
●社会基盤・都市基盤の危機◇公共施設の統廃合・更新・維持管理◇空き地・空き家、都市の「スポンジ化」◇無居住地域の保全管理 etc.
●サービス供給の危機◇社会保障・財政の持続可能性◇介護・福祉、物流等の人材不足 etc.
●自治体経営の危◇担い手不足:職員、議員、コミュニティ◇専門人材の不足:技術系、ICT系、保健衛生系
人口減少・超高齢化に対応した地方制度改革■合併から連携へ(2010年~)■地方創生(2014年~)
定住自立圏と連携中枢都市圏、第32次地方制度調査会の答申、第33次地方制度調査会の発足
コロナ禍による自治体経営の変化①■地方行政のデジタル化への影響■公共私の連携への影響
コロナ禍による自治体経営の変化②■自治体の行政サービス提供体制への影響・・・コンパクト化なきネットワーク化の進行によりむしろコスト増大も?
コロナ禍による自治体経営の変化③■自治体間の広域連携への影響・・・情報連携から行動連携へ
ポストコロナの行政システムへ■自治体経営を取り巻く日本の行政システム全体の転換?■分散型行政システムとリダンダンシー■分散型行政システムの維持管理コストの問題
確実に進む人口減少による超高齢化社会で様々な課題に直面し変化していく自治体の姿を想像しながら、今後をどう見据え今どう行動してべきか考えさせられました。少なくとも今の子どもたちが今より幸せに感じる未来を創っていくために私たち議員は市民の代表として活動していきます。
地域の未来予測に基づく政策立案(千葉大学大学院社会科学研究院教授 倉阪秀史 氏)
バックキャスティング型政策形成 ①従来の行政計画の時間的視野を超えた長期的な課題に直面しています。②あるべき社会を実現するための社会的投資を計画的に行うことが必要です。③あるべき社会像を社会の構成員と一緒に作り上げていく作業が求められています。
脱炭素社会の実現①2050年カーボンニュートラルの実現に向けて行動する段階に至っています。②2050年に向けて「CO2ダイエット」を計画的に行う必要があります。③2030年までに脱炭素先行地域を少なくとも100箇所作る計画です。
人口減少・高齢化に伴う地域課題の解決①地方制度調査会が「地域の未来予測」の重要性を指摘しています。
未来カルテ・・・社人研などのデータをもとにした2050年までの、気づきのための予測
未来ワークショップ・・・未来カルテを使い2050年の地域将来を担う中高生を対象としたワークショップ(鹿児島では2018年には西之表市も実施、中学15名、高校22名)。未来市長から現市長へ政策提言など。
カーボンニュートラルシュミレーター(これもダウンロードできる)の実施。カーボンニュートラルの適用範囲は①自治体内での研修ツール(部局横断的が望まれる)②市民参加の脱炭素ワークショップ③中高生の環境・持続可能性教育ツール
未来カルテの存在は以前から存じておりました。また全国各地で展開されていてる未来ワークショップ、脱炭素ワークショップに参加することは問題意識を強く持つためにも意義があり、カーボンニュートラルシュミレーターでカーボンニュートラル達成をネットで予測できるのは有り難く、今後活用していきます。
自治体情報システムの標準化・共通化(総務省自治行政局デジタル基盤推進室長 池田敬之 氏)
地方行政のデジタル化については3月議会でも一般質問をいたしました。今回の講習では計画、システム内容手順など移行に向けた準備などの説明がなされました。